2019年09月19日
CRAC ! (クラック!)
皆さん、おはようございます。
今朝も爽やかで良い朝です。

唐突ですが、皆さんは
カナダのアニメーション作家、フレデリックバックという人をご存じでしょうか。
もう三十年ほど前になりますでしょうか。世はバブル全盛期の頃だったかと想います。
大量消費のあの時代に、テレビに流れた一片の詩のようなCMがありました。
色鉛筆の水彩画のようなタッチで、丁寧に描き出されたそのアニメーションは
とある老夫が、荒れ地に木を植える話です。
私はこのCMに興味を持ち、彼のアニメーションからギレーン パケン・バック という方が絵本に起こした物を購入して
熟読しておりました。
フレデリックバック、 彼の作品に CRAC ! (クラック ! )という作品があるのです。
当時、その絵本も買いましたが、今は何処へいったのか見当たりません。
この絵本『CRAC!』とは、物が壊れるときの 擬音 です。
日本風に言えば、『ばりっ!』とか『べりっ!』 みたいなものでしょうか。
この物語は、あるネイティブな人が心を込めて作った揺り椅子が、辿る
心を込められた者たちの、再生の物語です。
地道に生き抜くことの大切さ、強さを語っている

そんな気もする物語です。
ご一読してみては、いかがでしょうか。
今朝も爽やかで良い朝です。
唐突ですが、皆さんは
カナダのアニメーション作家、フレデリックバックという人をご存じでしょうか。
もう三十年ほど前になりますでしょうか。世はバブル全盛期の頃だったかと想います。
大量消費のあの時代に、テレビに流れた一片の詩のようなCMがありました。
色鉛筆の水彩画のようなタッチで、丁寧に描き出されたそのアニメーションは
とある老夫が、荒れ地に木を植える話です。
私はこのCMに興味を持ち、彼のアニメーションからギレーン パケン・バック という方が絵本に起こした物を購入して
熟読しておりました。
フレデリックバック、 彼の作品に CRAC ! (クラック ! )という作品があるのです。
当時、その絵本も買いましたが、今は何処へいったのか見当たりません。
この絵本『CRAC!』とは、物が壊れるときの 擬音 です。
日本風に言えば、『ばりっ!』とか『べりっ!』 みたいなものでしょうか。
この物語は、あるネイティブな人が心を込めて作った揺り椅子が、辿る
心を込められた者たちの、再生の物語です。
地道に生き抜くことの大切さ、強さを語っている
そんな気もする物語です。
ご一読してみては、いかがでしょうか。
2019年09月04日
竿と魚と、小さな私
アメリカのとある田舎町にウィンストンと言う古くから続く竿のメイカーが有ります。

ここにはかつて、竹で竿を作っていた伝統のある作業所が有りました。

そこには、良き仲間たちが集い
一日の終わりの仕事終いには
かならず、「さぁ、釣りに行こうか!」との掛け声が聞こえていたとか。

私も、グレンの竿を握りしめて、声を上げてみます。
「さぁ、釣りに行こうか!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この日は、雨がちな天気ながらも
そらは、その涙を堪えている様に、今にも泣きだしそうな気配

私は、渋い当たりと小さな魚に見切りを付けて
かつて、暮らした懐かしい川の畔へと
足を向けたのでした。
その沢は、私が提灯釣りを覚えた時分に
随分と良い思いをした場所で
懐かしい景色を探しながらの遡行
一段、上がるごとに胸が鳴り始め
遂に訪れた、大場所で、、その出会いは
不意に訪れたのでした。
一段下より、畳んで流すラインの先に
大きな疑似餌。
凝視する針の先を、何かが横切った瞬間
私の疑似餌の直ぐ下に
奴は現れました。
堂々とした並走と、鋭い眼光
流れる針と魚との距離はチジミません。
畳んだテグスは、まだ伸びない、まだ行ける、まだ行け・・・
そう思った瞬間
奴は意を決した様に、その距離を詰め、
鼻先と針が被った瞬間。
虚しく、合わせを入れたラインは宙を舞いました。

その瞬間、私は雷に打たれた様に、ビリビリと電流に打たれました。
「敗れた!」 「今確かに、俺は奴に敗れた」
私は敗れ、あの魚は
その生を、勝ち取りました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このまた先日の話
私は、仕事のついでに東京で
長女との時間を持てました。
食事に誘った私に、彼女は程よく乗ってくれて。
チェーン店ですが、楽しい食事が出来ました。
安い品ですが、「うまい、うまい」と本当に美味しそうに食べる
その姿に、私も一緒に「うまい、うまい」とやらかしたものです。
よくできた娘で
小遣いを上げようにも、「大丈夫」と言って受け取りません。
私にはなにが大丈夫なのか、分からず。
せめて喜んで受けてくれれば、安心も出来るのに。
先日、娘は私の病院へ 同行してくれました。
ピザ屋さんへ行った あの日です。
精神科の診察室で、話をする 私と主治医の会話に
耳を傾けながら、ちょこんと 座るその姿には
もう、かつてのあの娘の姿は有りません。
その医師が御嶽山噴火の時に、ボランティアで心のケアに出向いた
そんな話には、彼女も感銘を受けたようです。
東京で一人暮らしを始めて二年
大学ではボランティアですか、
活動を企画実行する委員として頑張っているようです。
すっかり、一人の大人へと脱皮した姿に
うれしさと、ちょっぴりの さみしさ
本当に、大学へやって良かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いま、私はとても狭い世界に生きています。
心の視野は狭く、小さな了見ばかりで生きています。
自慢げにモノばかりに執心し
それが さも実力であるかのように見せる
そんな さみしい生き方は
本当に くだらないと思う。
大切なものは、ほんの僅かな 儚いものです
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カナ カナ カナ・ ・ ・
日暮らしの鳴く声が聞こえた気がします。
そんな声なき声に、耳を傾けつつ、、
今日もまた、夕暮れ時の湖の畔で
巣立った小鳥を
ただ、ぼぉっと 眺めている
そんな小さな私が、此処にはいます。
ここにはかつて、竹で竿を作っていた伝統のある作業所が有りました。
そこには、良き仲間たちが集い
一日の終わりの仕事終いには
かならず、「さぁ、釣りに行こうか!」との掛け声が聞こえていたとか。
私も、グレンの竿を握りしめて、声を上げてみます。
「さぁ、釣りに行こうか!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この日は、雨がちな天気ながらも
そらは、その涙を堪えている様に、今にも泣きだしそうな気配
私は、渋い当たりと小さな魚に見切りを付けて
かつて、暮らした懐かしい川の畔へと
足を向けたのでした。
その沢は、私が提灯釣りを覚えた時分に
随分と良い思いをした場所で
懐かしい景色を探しながらの遡行
一段、上がるごとに胸が鳴り始め
遂に訪れた、大場所で、、その出会いは
不意に訪れたのでした。
一段下より、畳んで流すラインの先に
大きな疑似餌。
凝視する針の先を、何かが横切った瞬間
私の疑似餌の直ぐ下に
奴は現れました。
堂々とした並走と、鋭い眼光
流れる針と魚との距離はチジミません。
畳んだテグスは、まだ伸びない、まだ行ける、まだ行け・・・
そう思った瞬間
奴は意を決した様に、その距離を詰め、
鼻先と針が被った瞬間。
虚しく、合わせを入れたラインは宙を舞いました。
その瞬間、私は雷に打たれた様に、ビリビリと電流に打たれました。
「敗れた!」 「今確かに、俺は奴に敗れた」
私は敗れ、あの魚は
その生を、勝ち取りました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このまた先日の話
私は、仕事のついでに東京で
長女との時間を持てました。
食事に誘った私に、彼女は程よく乗ってくれて。
チェーン店ですが、楽しい食事が出来ました。
安い品ですが、「うまい、うまい」と本当に美味しそうに食べる
その姿に、私も一緒に「うまい、うまい」とやらかしたものです。
よくできた娘で
小遣いを上げようにも、「大丈夫」と言って受け取りません。
私にはなにが大丈夫なのか、分からず。
せめて喜んで受けてくれれば、安心も出来るのに。
先日、娘は私の病院へ 同行してくれました。
ピザ屋さんへ行った あの日です。
精神科の診察室で、話をする 私と主治医の会話に
耳を傾けながら、ちょこんと 座るその姿には
もう、かつてのあの娘の姿は有りません。
その医師が御嶽山噴火の時に、ボランティアで心のケアに出向いた
そんな話には、彼女も感銘を受けたようです。
東京で一人暮らしを始めて二年
大学ではボランティアですか、
活動を企画実行する委員として頑張っているようです。
すっかり、一人の大人へと脱皮した姿に
うれしさと、ちょっぴりの さみしさ
本当に、大学へやって良かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いま、私はとても狭い世界に生きています。
心の視野は狭く、小さな了見ばかりで生きています。
自慢げにモノばかりに執心し
それが さも実力であるかのように見せる
そんな さみしい生き方は
本当に くだらないと思う。
大切なものは、ほんの僅かな 儚いものです
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カナ カナ カナ・ ・ ・
日暮らしの鳴く声が聞こえた気がします。
そんな声なき声に、耳を傾けつつ、、
今日もまた、夕暮れ時の湖の畔で
巣立った小鳥を
ただ、ぼぉっと 眺めている
そんな小さな私が、此処にはいます。
タグ :小さな私
2019年09月03日
のんびりと、里さんぽ
今年の暑さもひと段落

先日、仕事を背負いて里へと
久々に下り。

友人の小さなお店へ、ぶらりと立ち寄りました。

メリケンの翁話などに興じ、時間を忘れて過ごすも、
しっかりと、お土産を忘れない自分がいました(笑い)

先日、仕事を背負いて里へと
久々に下り。
友人の小さなお店へ、ぶらりと立ち寄りました。
メリケンの翁話などに興じ、時間を忘れて過ごすも、
しっかりと、お土産を忘れない自分がいました(笑い)
タグ :米国の翁
2019年08月24日
軍艦岩魚を求めて
唐突ですが
見ちゃったんです、私。
何を?って
デッカイ岩魚(40cm級)がゆったりと隠れる姿を、、、
ほんでもって、今日その岩魚ちゃんを回収に行ったのです。(別に持ち帰る意味では無く、)


ですが、釣れるのはアマゴさんで
岩魚からの反応は全くありません。
遂に到着した、本命ポイントでも
件の、軍艦岩魚(アラ40クラス)の本命ポイントに
その姿は有りませんでした。、、、

はぁー、水量は多くて遡行が疲れるし
でもまぁ、良いアマゴが釣れたから良いさと

トボトボと、来た道を帰ります。

里に下り、橋の上から小さなアマゴの子達が
盛んに流下物を追いかけて、ユラユラと泳ぐ姿を
しばし、そっと眺めていると、、
スマホにメッセージ着の知らせが。
先日、行き違いのあった方から、再びの連絡が。
正直、こちらから連絡したかった位でしたので、
本当に嬉しかった。
また、関係が続けられることに感謝です。
見た目は古いが、新しいお付き合いの竿と、同行行脚の旅に出られそうです。(来週ですけどね。)
見ちゃったんです、私。
何を?って
デッカイ岩魚(40cm級)がゆったりと隠れる姿を、、、
ほんでもって、今日その岩魚ちゃんを回収に行ったのです。(別に持ち帰る意味では無く、)
ですが、釣れるのはアマゴさんで
岩魚からの反応は全くありません。
遂に到着した、本命ポイントでも
件の、軍艦岩魚(アラ40クラス)の本命ポイントに
その姿は有りませんでした。、、、
はぁー、水量は多くて遡行が疲れるし
でもまぁ、良いアマゴが釣れたから良いさと
トボトボと、来た道を帰ります。
里に下り、橋の上から小さなアマゴの子達が
盛んに流下物を追いかけて、ユラユラと泳ぐ姿を
しばし、そっと眺めていると、、
スマホにメッセージ着の知らせが。
先日、行き違いのあった方から、再びの連絡が。
正直、こちらから連絡したかった位でしたので、
本当に嬉しかった。
また、関係が続けられることに感謝です。

見た目は古いが、新しいお付き合いの竿と、同行行脚の旅に出られそうです。(来週ですけどね。)
タグ :軍艦岩魚
2019年08月20日
あの森の先に
今回のお話は、かなり暗いお話です。
心にフォッグ(霧)が掛かりますので、暗い話に需要がない方や免疫の無い方には、読むことをお勧め出来ません。
また興味半分で読まれるのも好ましくないかもしれません、読後感が半端なく悪くなりますので、迷わずに「戻る」
ボタンを押すことをお勧めします。
これから話すお話しは、ホラーでも悲劇でもない、普段や何気ない明日にでも起りうる、そんな普通のお話しです。

今からずっと、ずっとの昔、遠いずっと向こう側の
何処にもない、架空の世界でのお話です。

-------------------------------------------------
あのころの私は、山暮らしにも飽き、現実の洗礼を受けて
とある田舎町へと流れ着き、暮らしていました。
やっと得た伴侶との間には、はじめての子が 宿り
やがて臨月を迎える頃、この電話は不意に私を揺さぶりました。
電話口からは、母の泣きながらの訴え
兄が山で遭難したと、知らせるものでした。
私は、身重の妻をその実家に委ねて、夜行のバスへと飛び乗ったのでした。

最初のうちは、どうせ明日の朝には、道に迷っただけの兄から直ぐに連絡が入るさと
軽く考えていた私に、捜索の現場の厳しい現状は、この頬を容赦なく叩いて来たのでした。
警察の捜索隊は、厳しい崖を何度となく懸垂下降し
地元の猟友会の捜索は、足を棒にしての山ゆきでした。
そんな捜索をし、成果が無いまま何日か過ぎていった頃
私たちはある提案を受けました。
この山は、森林限界が高く、山頂付近まで深い森に覆われていた為
ヘリでの捜索は難航し、探せない谷が無数にあったのです。
そこで北のアルプスを根城にする山小屋の方の紹介で、山岳救助ヘリのエキスパートを呼ぼうという話でした。

直ぐにお願いしたヘリは、現場に到着し
私はどこかの校庭でしたか、に迎えに行ったのを覚えています。
彼らは、真に救助のプロで、その心は熱く、捜索の腕も熟達
数々の遭難者をレスキューされてきた方達でした。
日本に数台だったか一台のみだったか、、高度な操縦を可能とした小型のヘリで。
同乗捜索を求められた私は、人生初の搭乗経験を、こんな形で迎えたのでした。
沢山の小さな沢筋を、尾根筋を
なめるように、なめるように
何度も何度も這うように、あの人たちは飛んでくれました。
篠原さんの声は、はっきりと鮮明に、そして的確にパイロットやクルー
、同乗の私にまで心を砕いて指示をとばすのです。
ヘリの燃料ギリギリまで飛び、給油のため飛び去ってはまた、探しに戻ってくださった。
私は、じっと目を凝らして木々の間に、兄の姿を、ザックの色を
探し続けました。

結局、兄は見つかりませんでした。
私は父と伯父と共に、あの山を最後に登り返しました。
途中のピークに打ち捨てられた、一升瓶
崩れて滑りやすい、尾根筋の崖
兄のザックかと心逸った、ミツバチの巣箱に掛けられたシートの色
忘れられません。
篠原さんのチームとは慰労の席で飲みました。
山での救助の事
その難しさと、愛する山に向けた矛盾する心
話してくださいました。
山のすばらしさ、美しさ
そして、登山者の浅はかな知識とその技量
悪天候に難航するヘリ救助に
県警は、技量能力に長けた民間である救助チームに、その救助を依頼する事が有ります。
難天候をおし、救助に向かった先では
「なんだ、お前ら民間のヘリか、県警のを呼べ」と
言われたそうです。
県警はいくらヘリを飛ばしてもらっても無料、燃料代も請求されません。
民間のそれは、数十万です。
あの空を、あのときの空を
そらの色を、私は忘れません。
あの時から、数年後
篠原さんは、救助活動の中で
命を落とされました。

良い奴は、死んだ奴です。
私は今も、浅はかな登山者と、そのブームを
そして自然を軽く、甘く考える心を
憎んでいます。
その後の家族は ひっちゃかめっちゃかに なりました。
母は心を深く病み、今では忘却の世界の住人です。
可愛そうなお母さん、孫とは絶縁で二度と会えません。
全てを忘れて、楽になれましたか? お母さん。
それが、私には唯一の救いです。
私はそんな家族と距離をとり
小さな私たちの
この家族を守りました。
けれども、そのことで
今も大きな後悔の念に駆られます。

ああ、書くことに疲れました(笑い)。
そうして、
そうして私は、今日も心の平安を求めて、
この沢を 歩いてゆくのです。

岩魚って、、 かわい(笑い)
おわり
心にフォッグ(霧)が掛かりますので、暗い話に需要がない方や免疫の無い方には、読むことをお勧め出来ません。
また興味半分で読まれるのも好ましくないかもしれません、読後感が半端なく悪くなりますので、迷わずに「戻る」
ボタンを押すことをお勧めします。
これから話すお話しは、ホラーでも悲劇でもない、普段や何気ない明日にでも起りうる、そんな普通のお話しです。
今からずっと、ずっとの昔、遠いずっと向こう側の
何処にもない、架空の世界でのお話です。
-------------------------------------------------
あのころの私は、山暮らしにも飽き、現実の洗礼を受けて
とある田舎町へと流れ着き、暮らしていました。
やっと得た伴侶との間には、はじめての子が 宿り
やがて臨月を迎える頃、この電話は不意に私を揺さぶりました。
電話口からは、母の泣きながらの訴え
兄が山で遭難したと、知らせるものでした。
私は、身重の妻をその実家に委ねて、夜行のバスへと飛び乗ったのでした。
最初のうちは、どうせ明日の朝には、道に迷っただけの兄から直ぐに連絡が入るさと
軽く考えていた私に、捜索の現場の厳しい現状は、この頬を容赦なく叩いて来たのでした。
警察の捜索隊は、厳しい崖を何度となく懸垂下降し
地元の猟友会の捜索は、足を棒にしての山ゆきでした。
そんな捜索をし、成果が無いまま何日か過ぎていった頃
私たちはある提案を受けました。
この山は、森林限界が高く、山頂付近まで深い森に覆われていた為
ヘリでの捜索は難航し、探せない谷が無数にあったのです。
そこで北のアルプスを根城にする山小屋の方の紹介で、山岳救助ヘリのエキスパートを呼ぼうという話でした。
直ぐにお願いしたヘリは、現場に到着し
私はどこかの校庭でしたか、に迎えに行ったのを覚えています。
彼らは、真に救助のプロで、その心は熱く、捜索の腕も熟達
数々の遭難者をレスキューされてきた方達でした。
日本に数台だったか一台のみだったか、、高度な操縦を可能とした小型のヘリで。
同乗捜索を求められた私は、人生初の搭乗経験を、こんな形で迎えたのでした。
沢山の小さな沢筋を、尾根筋を
なめるように、なめるように
何度も何度も這うように、あの人たちは飛んでくれました。
篠原さんの声は、はっきりと鮮明に、そして的確にパイロットやクルー
、同乗の私にまで心を砕いて指示をとばすのです。
ヘリの燃料ギリギリまで飛び、給油のため飛び去ってはまた、探しに戻ってくださった。
私は、じっと目を凝らして木々の間に、兄の姿を、ザックの色を
探し続けました。
結局、兄は見つかりませんでした。
私は父と伯父と共に、あの山を最後に登り返しました。
途中のピークに打ち捨てられた、一升瓶
崩れて滑りやすい、尾根筋の崖
兄のザックかと心逸った、ミツバチの巣箱に掛けられたシートの色
忘れられません。
篠原さんのチームとは慰労の席で飲みました。
山での救助の事
その難しさと、愛する山に向けた矛盾する心
話してくださいました。
山のすばらしさ、美しさ
そして、登山者の浅はかな知識とその技量
悪天候に難航するヘリ救助に
県警は、技量能力に長けた民間である救助チームに、その救助を依頼する事が有ります。
難天候をおし、救助に向かった先では
「なんだ、お前ら民間のヘリか、県警のを呼べ」と
言われたそうです。
県警はいくらヘリを飛ばしてもらっても無料、燃料代も請求されません。
民間のそれは、数十万です。
あの空を、あのときの空を
そらの色を、私は忘れません。
あの時から、数年後
篠原さんは、救助活動の中で
命を落とされました。
良い奴は、死んだ奴です。
私は今も、浅はかな登山者と、そのブームを
そして自然を軽く、甘く考える心を
憎んでいます。
その後の家族は ひっちゃかめっちゃかに なりました。
母は心を深く病み、今では忘却の世界の住人です。
可愛そうなお母さん、孫とは絶縁で二度と会えません。
全てを忘れて、楽になれましたか? お母さん。
それが、私には唯一の救いです。
私はそんな家族と距離をとり
小さな私たちの
この家族を守りました。
けれども、そのことで
今も大きな後悔の念に駆られます。
ああ、書くことに疲れました(笑い)。
そうして、
そうして私は、今日も心の平安を求めて、
この沢を 歩いてゆくのです。
岩魚って、、 かわい(笑い)
おわり
Posted by Solo walker at
17:05
│沢歩き(かなり暗い)
2019年08月18日
森の中のピザ屋さん
お盆休みに上の娘が帰省しました。
今年はゆっくりしたいと言うので、山の中のピザ屋さんに出掛けてきました。
ひっそりとした佇まいがお気に入りのお店

ワイルドに外で薪窯を焚いています。

毎度のことながら、すばらしいお味、
店のオヤジさんは、もう年だからお客はそこそこで良いと ぼやいておりました。
うんうん、
帰りは、木漏れ日の中、小道を散策して

娘は、癒されたー
と言ってくれたので
私もすっかり癒されたのでした。
終わり
今年はゆっくりしたいと言うので、山の中のピザ屋さんに出掛けてきました。
ひっそりとした佇まいがお気に入りのお店
ワイルドに外で薪窯を焚いています。
毎度のことながら、すばらしいお味、
店のオヤジさんは、もう年だからお客はそこそこで良いと ぼやいておりました。
うんうん、
帰りは、木漏れ日の中、小道を散策して
娘は、癒されたー

私もすっかり癒されたのでした。
終わり
タグ :森の中の暮らし
2019年08月18日
ゆっくりと、いきたい
初めまして、solo walkerと申します。
とある田舎で暮らしております。
二人の娘の父で妻帯者です。
大都市生まれですが、田舎暮らしに憧れて移住、
今ではすっかり田舎者が板に付いてきました。(笑い)
趣味は渓流の沢歩きで、たまに自転車に乗ったり釣りを楽しんだりしております。
まったりと、ゆっくりと生きて行くのが望みのアラフィフおやじです。
よろしくお願いします。

とある田舎で暮らしております。
二人の娘の父で妻帯者です。
大都市生まれですが、田舎暮らしに憧れて移住、
今ではすっかり田舎者が板に付いてきました。(笑い)
趣味は渓流の沢歩きで、たまに自転車に乗ったり釣りを楽しんだりしております。
まったりと、ゆっくりと生きて行くのが望みのアラフィフおやじです。
よろしくお願いします。
Posted by Solo walker at
08:29
│Comments(0)